3_デコンプレッサプランジャ交換
← 2_カムシャフト取り外し
取り外したカムシャフトと、セルフスターター取り付けキットに含まれているデコンプレッサプランジャの入っている袋。見ての通り、袋には部品番号などは記されておらず、あまり関係のなさそうな部品と同梱されていたりします。半分見えているナットはクラッチハウジングを固定するナットではないかと思います。
デコンプを分解しました。赤線の矢印が今回変更しようとしているデコンプレッサプランジャです。赤の破線で示す穴に収まっていました。青線の矢印で示すピンを抜きとることにより分解できました。ピンは青の破線で示す穴に入っていたものを押しだします。
記録が残っていませんが、右が車体から取り外したデコンプレップランジャで、左がセルフスターターキットに同梱されていた品物で間違いないと思います。作業した時には何が違うのかよくわかりませんでしたが、こうして見ると全長がわずかに異なるのかもしれません。
デコンプの作動はよくわかっていないのですが、カムシャフトが回転するとデコンプレッシャプランジャの突き出し量が変わるのではないかと思います。
カムシャフトを取り外したシリンダヘッド部の写真
カムシャフト上にカムは4つありますが、内側の小さい2個のうち一つにデコンプレッサプランジャが収まる穴が設定されています。シリンダヘッドの写真と見比べると、エキゾーストバルブのうち片側を持ち上げて減圧するのだろうと思います。
デコンプの動作ですが、デコンプウェイトという名称のハンマー状の部品がカムシャフトの回転により遠心力で開くのだと思います。戻りバネも付いています。デコンプとして欲しい機能を考えると、エンジンが止まっている状態が上に添付した写真の状態でしたが、エンジンがかかるとデコンプレッサプランジャがカムの外径内に引き込まれるのではないかと思います。
デコンプウェイトが開いている写真を残しておけばよかったのでしょうが気が付きませんでした(´・ω・`)
カムの表面に突起物が出ている状態で高速回転するのは望ましくないのだろうと思います。その観点から見ても、エンジンがかかってカムシャフトが回転し始めるとデコンプレッサプランジャはカムシャフト内に引き込まれるのだろうと思います。また、セルフスターターキットに含まれるデコンプレッサプランジャは標準品より短いのではないかと思います。セルモーターによる駆動とは言え、人間がキックするよりは勢いよく回転しますので、ロッカアーム側に与えるダメージが無視できなくなるのではないでしょうか?
デコンプレッサプランジャの交換作業が終了したのでカムシャフトを組み付けます。この時点ではカムチェーンテンショナーの扱い方を知らなかったため、かなり苦労してカムチェーンを組み付けています。
カムチェーンのテンションがかかっていますので、当然の結果として、スプロケットの反対側が浮かび上がります。
こういう感じで苦労しています。
最終的には締めつけることに成功しましたが、手こずってしまった原因がありました。
ロッカーアームシャフトには、インテーク、エキゾースト共に横穴が開いていて、その横穴にカムシャフトホルダマウントボルトを通すようになっています。ロッカーアームシャフトは回転可能ですが、横穴を鉛直方向に向けてカムシャフトホルダマウントボルトを通せるようにする必要がありました。
とはいえ、カムシャフトの取り付けに成功し、シリンダヘッド周りの作業が完了( ^ ^ )Y